ロビン製のEH12というエンジンで水素を直噴できるシリンダーヘッドが完成しました!

このエンジンは元々汎用エンジンとしての使用を目的として開発されたもので、農作業時の農薬散布や高圧洗浄機のポンプを駆動するためなどに利用されています。

通常使用の場合は燃料はガソリンなのですが今回は燃料を水素へと変更して動作させることとなり開発へと至りました。


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シリンダーヘッドとはエンジンのあたまの部分にあるユニットで、
通常のエンジンの場合、空気と燃料を混合させた混合気をシリンダー内で燃焼させるのですが、
そのシリンダー内部へと流れる空気の吸排気を制御する働きをしています。

今回製作した水素直噴のエンジンは空気と一緒に燃料(水素)を入れるのではなく、
空気をピストンで圧縮している途中で水素を入れて爆発させます。

水素は火がつきやすいので、バックファイヤー(異常燃焼)が発生しやすくなります。
それらの異常燃焼を防ぐために通常のガソリンエンジンやディーゼルエンジンとは異なるタイミングでの燃料噴射をしてやる必要があります。


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一般的なレシプロエンジンの仕組みを簡単に説明すると…

(1) 吸気するときにピストンが下がると、吸気バルブが開いて空気が入ってくる
 ↓
(2) ピストンが下死点まで下がると吸気バルブが閉まりその後ピストン運動により混合気が圧縮される
     その際 断熱圧縮されて温度が300度ぐらいになる
 ↓
(3) ピストンが上死点に達した際に点火プラグから火花が出て混合気に点火されピストンが下がる
 ↓
(4) ピストンが再び上がる際に排気バルブが開いて、燃えたガスを排気バルブから排出する

1〜4を繰り返すことでエンジンが回転する



水素は、
・燃焼しても二酸化炭素を排出しない
・様々な資源から生み出すことができる
といった点から再生可能エネルギーとして注目されています。

我々、FCデザイン株式会社では大学や工業高校等への教育機関へ向けた、研究や実験、教材用として水素噴射エンジンを製作します。
画像の水素噴射シリンダーヘッドは120cc用ですが、様々な排気量で製作可能です。
ご相談くださいませ。


↓ こちらは別パターンのシリンダーヘッドです。
水素以外のガスも噴射することができます。

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